金属パッチテストを行っています
当院では、金属に対するアレルギーテストを行っております。(健康保険適用)
貴金属製、歯科金属などにはいろいろな種類の金属が含まれ、長年装用している間に、からだにアレルギー反応が起こることがあります。このような場合には、アレルギーの原因となる金属を推定、除去することで、皮膚疾患が治癒あるいは軽快することがあります。
金属パッチテストは背部の皮膚表面に金属を含んだ試薬を貼付することにより、アレルギー反応を起こすかどうかを調べる方法です。
当院で行える金属の種類はアルミニウム、コバルト、スズ、鉄、白金、パラジウム、マンガン、インジウム、
イリジウム、銀、クロム酸カリウム、ニッケル、亜鉛、金、銅の15種類です。
対象者
1. 保険診療という制約上、「患者が希望したから検査ができる」というものではありません。むしろ、医師が必要と考えた場合に初めて検査が行えるものだと記憶してください。
法的根拠: 保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和三十二年厚生省令第十五号)
第十二条 保険医の診療は、一般に医師又は歯科医師として診療の必要があると認められる疾病又は負傷に対して、適確な診断をもととし、患者の健康の保持増進上妥当適切に行われなければならない。
第二十条 医師である保険医の診療の具体的方針は、前十二条の規定によるほか、次に掲げるところによるものとする。
一 診察
ホ 各種の検査は、診療上必要があると認められる場合に行う。
2. 上記の法令上の制約を御理解頂けずに行われる「とにかく検査を行ってほしい」という違法性の高い要望が多く、当院は対応に苦慮しています。このため、当院では金属アレルギー検査の対象者を「医療機関(歯科を含む)からの紹介状がある場合」に限定します。宜しく御理解頂きたいと思います。
検査方法とスケジュール
検査方法
15種類の金属試薬を紙に染み込ませて背中に貼付します。
検査当日と翌日は背中を濡らすことはできません。入浴はできませんが、下半身のシャワー浴は可能です。発汗するような運動は控えていただきます。
第1回判定(開始より2日後)
来院後にテープを除去し、30分後に最初の判定を行います。
※この日のテープ除去後から入浴は可能となります。
第2回判定(開始より2日後)、第3回判定(開始より7日後)
2回目、3回目の判定を行います。
検査スケジュール
当院では月曜日、水曜日、土曜日にパッチテストを施行しています。
例) 月曜日パッチテスト施行
⇒第1回判定が水曜日 第2回判定が木曜日 第3回判定が月曜日
例) 水曜日パッチテスト施行
⇒第1回判定が金曜日 第2回判定が土曜日 第3回判定が水曜日
例) 土曜日パッチテスト施行
⇒第1回判定が月曜日 第2回判定が火曜日 第3回判定が土曜日
※判定日が祝日の場合は施行できません。
注意点
テスト中は第1回判定(2日後)が終わるまで入浴できません。検査当日に入浴、洗髪をされて来院されることをお勧めします。 テスト部位が濡れないよう、蒸れないよう下半身のシャワー浴は可能です。また、テストテープが剥がれないようにするため、発汗をするような運動などは行わないでください(夏場の検査はやや困難です)。
再掲ですが、医師が治療上必要と認めていない場合(金属アレルギーの症状がない場合、興味があるので調べたいという場合など)は、保険適応外となります。