本投稿の目的

これまでの投稿において、Ubuntu がインストールされたコンピューターを用意し、これに ORCA サーバーをインストール、動作確認しました。

今回は、このコンピューターに電子カルテサーバー OpenDolphin をインストールします。

大枠は、下記書籍の通りです。

無料電子カルテ OpenDolphinパーフェクトガイド

しかしながら、上記書籍は2016年3月の発売であり2年経過した現在ではこの本の記載通りにコマンドを打ってもシステムの導入ができません。具体的には、現在ではPostgreSQL のバージョンが上がっているのでコマンドの変更が必要ですが、(紙の書籍なので当然)対応されていません。
若干の修正を指摘しながら説明します。

下図、全体像のうち、青枠は前回の投稿までに終了した部分です。
今回は、赤枠の部分についての作業となります。

レセコン電子カルテシステム説明22

前提

ORCA/OpenDolphin システムの全体像をなんとなくで良いから把握している。

Ubuntu 16.04 LTS がインストールされたコンピューターが存在する。

Ubuntu 16.04 LTS がインストールされたコンピューターに ORCA サーバーがインストールされている。また、ローカルホストで動作確認がされている。


この時点では必須ではないのですが、前もって下記を行われていると、使い慣れた環境での作業となるかと思われます。

・Ubuntu をインストールしたコンピューターの IP アドレスの固定

・Ubuntu への OpenSSH server のインストール

Ubuntu にて terminal を起動

まずは、Ubuntu にログインします。

orca-install-01
画面左上の「コンピューターを検索」をクリックすると上記画面が出現します。
orca-install-02
ここで、検索画面に terminal と入力すると「端末」というアイコンが現れます。これをクリックします。
orca-install-03
上記のような画面が出現したら、アプリケーション「端末」の起動に成功しています。
orca-install-04
アプリケーション「端末」は高頻度に使いますので、右クリックして、Launcher に登録しておきます。

端末にて OpenDolphin のインストール作業

以後、起動した「端末」内でコマンドを入力することで、インストール作業を行っていきます。
基本的にはコピーペーストで大丈夫です。本ページを Ubuntu のブラウザで開いて行うと容易であると考えます。
ちなみに、
ブラウザから文字列をコピーするショートカットは 「Ctrl + C」
端末内に文字列をペーストするショートカットは 「Ctrl + Shift + V」
です。
今回は、
コピーペーストで OpenDolphin サーバーを導入すること
を目標としています。
従って、各コマンドが何を意味しているのかは解説をしません。
各コマンドの意味を理解したい場合は、下記書籍を御参照下さい。

無料電子カルテ OpenDolphinパーフェクトガイド

command

sudo apt-get update

※ 現在ログイン中のユーザーのパスワード (= root パスワード) を尋ねられるので、入力して Enter

sudo apt-get install curl
sudo curl -sSL https://get.docker.com/ | sh
sudo service docker start
sudo docker pull dolphindev/postgres
sudo docker pull dolphindev/wildfly
sudo docker run --name dolphin-db -P -d dolphindev/postgres
sudo docker run --name dolphin-server --link dolphin-db:ds -p 8080:8080 -d dolphindev/wildfly
sudo service jma-receipt stop

vi あるいは gedit でテキストファイルの編集 (2回)

データベース管理システム PostgreSQL に付属しているテキストファイル2つを編集する作業を行います。

・Ubuntu をインストールしたコンピューターに、まだディスプレイ・キーボード・マウスが接続されている場合は、 GUI 環境で行うのが簡単だと思われます。上記書籍と異なり、gedit を用いるコマンドを記載します。
・既に SSH で作業されている方は GUI の選択肢がありませんので、vi 等を使用されると思います。ただし、該当者は既に上級者でしょうから、混乱回避のため vi を用いる際のコマンドは記載しないこととします。適宜読みかえてください。

PostgreSQL のバージョン確認

・編集する2つのファイル postgresql.conf / pg_hba.conf は、フルパスが PostgreSQL のバージョンによって変わります。
・上記書籍では 9.3 と記載されています。記事執筆時点では 9.5 がインストールされるので、書籍の通りにコマンドを打っても話が先に進みません。
・本記事執筆後もバージョンアップがなされると思います。
・従って、まずは次のコマンドで、インストールされている PostgreSQL のバージョンを確認し、9.5 から変更されている場合は、続く2つのコマンドを読みかえてください。
ls /etc/postgresql

postgresql.conf の編集

sudo gedit /etc/postgresql/9.5/main/postgresql.conf
→ テキスト編集画面が表示される
① 59行目 listen_address の先頭にある # を削除
② 同じ行の 9文字 「localhost」 を アスタリスク1文字 「*」 へ変更する
保存して終了
→ 端末内にエラーメッセージが表示されますが、問題ありません。

pg_hba.conf の編集

sudo gedit /etc/postgresql/9.5/main/pg_hba.conf

→ テキスト編集画面が表示される
① 最下行に以下(括弧内のみ)を追加 「host all all 0.0.0.0/0 trust」
② 保存して終了

→ 端末内にエラーメッセージが表示されますが、問題ありません。

この作業を行わないと、OpenDolphin から ORCA のマスタが見えません

この作業は心理上飛ばしてしまいがちです。
後に、OpenDolphin クライアントを使用している際に、処方や診療行為を選択 (検索) しようとした際に下記のエラーが出る場合は、まず間違いなくこの手順を飛ばしてしまっています。
java.io.EOFException: No content to map to Object due to end of input
以下に御留意下さい。
・編集対象のファイルが2つある
・従って、テキストエディタは2回開く

command (再び)

再度端末での作業に戻ります。
sudo service postgresql stop
sudo service postgresql start
sudo dpkg-reconfigure jma-receipt
<Enter 4回 : いいえ→いいえ→はい→了解>
sudo service jma-receipt start
sudo ufw disable

終了

以上で、Ubuntu 16.04 LTS への OpenDolphin サーバーのインストール作業は終了です。

次の作業

サーバーを立てたので、早速使ってみたいところですが、もう少し作業が必要です。

ORCA / OpenDolphin サーバーを遠隔運用する準備

サーバーコンピューターは、マウスもキーボードもディスプレイも取り外して、電源ケーブルと LAN ケーブルのみが接続された状態で運用するのが理想です。運用のための準備を行います。

アクセス先を明記 - Ubuntu をインストールしたコンピューターの IP アドレスの固定

Ubuntu への OpenSSH server のインストール

Mac や Windows から、LAN 経由でサーバーへの再起動命令を行ったり、簡単なメンテナンスを遠隔で行ったりするために行います。

サーバー再起動時に ORCA / OpenDolphin サーバーが自動起動するようにする

本サイトの手順通りにインストールした場合、Ubuntu を再起動した場合に ORCA サーバーは自動的に立ち上がります。
しかし、OpenDolphin サーバーは立ち上がりません。

下記ページでは、ORCA / OpenDolphin サーバーの起動・停止コマンドを明示し、さらに Ubuntu 自体を再起動した際に OpenDolphin サーバーが自動起動する設定を説明します。

ORCA - OpenDolphin 連携の設定

OpenDolphin 単独では患者カルテを作成できません。(基本的にはですが)
従って、OpenDolphin の動作確認をするためには、ORCA で患者カルテを作成 → OpenDolphin にカルテ1号用紙情報を送信 という手順を踏まなければなりません。(下記参考)

ORCA サーバー から OpenDolphin サーバーへ情報を送信するための設定を一度だけ行う必要があります。この設定は ORCA クライアントから ORCA サーバーへアクセスすることで行います。

OpenDolphin クライアントのインストール

OpenDolphin サーバーへアクセスするには OpenDolphin クライアントソフトが必要です。
Windows or Mac or Linux の JAVA 上で動作させます。

謝辞

本謝辞は以下のページと重複となります。

OpenDolphinはオープンソースの電子カルテです。Windows、Mac、Linux で動き、日医標準レセプトORCAと連携します。またiPhone/iPad アプリもあります。

このような素晴らしいソフトウェアをオープンソースで無償公開して下さっているライフサイエンスコンピューティング(株)様に感謝しております。
レセコン・電子カルテシステム自作についての記事一覧
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